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【ベトナム訪問鍼灸レポ最終話】帰国フライトと“治療家の使命”を胸に

海外活動レポート

そして、空へ。

帰りのフライト。機体は静かに雲の上を滑っていく。

見下ろす景色は、綿菓子のような雲海。ふと気づけば、あの騒がしかったベトナムの喧騒が、もう遠く彼方へと消えていった。

──思えば、たった4日間だった。

なのに、この密度。この出来事の数。この出会いの濃さ。ベトナムという国に、もはや胃袋も心もわし掴みにされた気がする。

脳梗塞の住職と目を合わせた瞬間。 市場で値切り交渉に敗れた悔しさ。 バインミーのパンで口を切った痛み。 ベトナムコーヒーの甘さに脳が痺れた昼下がり。

そして、汗だくになりながら何人もの身体に触れ、祈るように手を添えた夜──。

「治療家としての仕事」は、確かにした。けれど、それ以上に「人としての旅」をさせてもらった、そんな数日だったと思う。

グローバルって、こういうことだ。
国を越えて、文化を越えて、それでも人の不調に向き合う。 それは、言葉の壁も、制度の違いも、物価の感覚さえも乗り越える。

…と、感動的にまとめようとしたところで機内食が来た。

おかえり、日本の白米と謎の魚。

さあ、帰ったらすぐ次の予約が待っている。

地元でも、海外でも、届けたい気持ちは変わらない。

「世界に必要とされる治療家になる」なんて大きな言葉は要らない。

ただ、あのご住職のように、 誰かの「今」を少しでもラクにできる、そんな存在でありたい。

ありがとう、ベトナム。

また来るよ、その時まで。

──完

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